歯周病原因菌

歯周病は細菌感染したことに因って発症する病気です。

歯周病原細菌の中で主にA.actinomycetemcomitance,P.gingivalis,T.forsythensis は 沢山の研究から強い関連性があると報告されています。

歯周病原因菌

Aggregatibacter actinomycetemcomitans(旧称Actinobacillus actinomycetemcomitans)

通性嫌気性のグラム陰性桿菌。莢膜や鞭毛はなく、運動性もないです。外毒素であるロイコトキシンを産生する株が有ります。ロイコトキシ ンは、ヒト多形核白血球や単球に細胞毒性を示します。ロイコトキシンは生体の免疫防御機構を回避する作用を有します。若年性歯周炎(現 分類:侵襲性歯周炎)との間に強い関連性があると言われてます。

Prevotetella intermedia

血液を栄養とする黒色色素産生菌で有りますが、糖分解能が有ります。免疫抑制作用を有します。本菌種は女性ホルモンでありますエストロ ゲンやプロゲステロンによって発育が促進されます。本菌が歯周局所で爆発的に増えて、女子の思春期性や妊娠性の歯肉炎を起こします。ま た、本菌等の内毒素が早産や未熟児出産(現在は低出生体重児早産)等の妊娠トラブルの原因になっています。

Porphyromonas gingivalis

黒色色素産生性嫌気性桿菌。外膜に密接した莢膜を有するため食細胞の作用に抵抗性を示します。付着に関わる因子として、線毛、菌体表層 の小胞(vesicle)。病原因子として、LPS、 コラゲナーゼ、トリプシン様酵素を有します。成人性歯周炎患者の歯周ポケットから高頻度にかつ 多数分離され、同患者の歯周局所では、本菌に対する免疫応答がみられ、血清中には特異抗体の産生がみられます。

Tannerella forsythensis (旧称Bacteroides.forsythus)

ボストンにあるForsythus Dental Centerで分離されました。グラム陰性嫌気性菌。液体培地での発育は悪く、生化学的性状はあまりあきら かでないです。成人性歯周炎の特に進行期に病変の活動部位で高率に分離される事が多いです。P.gingivalis と同様にトリプシン様酵素を産生 します。本菌はP.gingivalis と共凝集します。

Eikenella corrodens

コローディングする集落中通性嫌気性で、グラム陰性短桿菌で鞭毛を持ちません。好気性に培養しても発育します。成人性歯周炎の歯周ポケッ トから高頻度に分離されます。菌体表層のレクチン様タンパク、リポ多糖、ホスホリパーゼなどが歯周炎発症における病原因子と考えられて います。

Campylobacter rectus

単鞭毛を有しており、活発な運動性を示す桿菌。ロイコトキシン、LPS 等が病原因子。本菌は歯周病患者の病巣歯肉縁下プラークから、特に 活動期の病巣部プラークから高頻度に分離されます。さらに、本菌の歯肉縁下プラークのエコシステム(生態系)における栄養相互的な共生 関係は歯周ポケットにおける持続的な歯周病原性細菌の生息に重要な役割を果たしています。

Treponema denticola

スピロヘータは歯周ポケットの殆どの部位から検出されます。さらに、歯周炎が進行しポケットが深くなるとその数は著しく増加します。歯 周ポケットからは、数種のTreponema 属が分離され、特にTreponema denticola は、タンパク分解酵素と免疫抑制因子を産生することがわかっ ています。本菌はFusobacterium.nucleatum とPorphyromonas gingivalis と共凝集します。

Fusobacterium.nucleatum

歯周炎の局所から分離される紡錘状の細菌(紡錘菌)の殆どは本菌種です。本菌の産生するリポ多糖や酪酸等の代謝産物が主要な病原因子です。 急性壊死性潰瘍性歯肉炎からは、殆どの症例でスピロヘータと共に高頻度に検出されます。本菌は歯面に最初に定着する菌群と共凝集を起こ します。

優勢細菌種


参考図書及び文献

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    3 Actinobacillus actinomycetemcomitans の病原性2000;177-181
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    5 Treponema denticola の病原性 日本歯科評論2000;181-192

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